著者
岩佐 和代 高阪 謙次
出版者
日本介護福祉学会
雑誌
介護福祉学 (ISSN:13408178)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.55-63, 1999-10-01

特別養護老人ホームを「生活の場」とするための,衣生活と着装のあり方の解明を目的として,それぞれ性格の違う4つの施設の,入居者と介護スタッフ代表等に対するヒアリング等の調査を実施した.その結果をもとに,実状,意識,居室形式との関係などを分析した.そこから,(1)施設入居が高齢者の衣生活と着装に,大きな変化・転換をもたらしていること,(2)洗濯機などの設備や介護の都合により,施設サイドからもたらされる入居者の衣生活や着装への制限は,種類,材質,形態など多様であり,こうした制限が少なくて済むような環境づくりが求められていること,(3)入居者の衣生活の自立性を確保することは,高齢者の衣生活の満足度を高めること,(4)居室を個室にすることは,衣生活の自立性を高め,その面での寮母のケア場面を縮減できるが,同時に相部屋における衣生活の条件を確保することが重要な課題であること等が明らかになった.

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