- 著者
-
都築 泉
- 出版者
- 社団法人情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.7, pp.270-276, 2013-07-01
多数の特許出願を審査・調査するために,特許分類は必須である。世界共通の特許分類として国際特許分類(International Patent Classification;IPC)が,また,日本のFI(ファイルインデックス;File Index),Fターム(File Forming Term)をはじめ,各国特許庁独自の分類も長年にわたり利用されてきた。しかし,経済のグローバル化,技術の発展に伴い,IPCにも限界があることから,米国・欧州の両特許庁での共通分類としてCPC特許分類(Cooperative Patent Classification)の運用が開始され,また,日本,中国,韓国を加えた五大特許庁でのCHC特許分類(Common Hybrid Classification)プロジェクトが推進されているが,政治的な思惑もあり,行き詰まりも指摘されている。これら特許分類の歴史・経緯・現状と課題を概説する。