著者
奥田 健次 井上 雅彦 山本 淳一
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.7-22, 1999-03-31

本研究では、文章中の登場人物の情緒状態の原因を推論する行動について高次条件性弁別の枠組みから分析を行った。そして、中度精神遅滞を持っ発達障害児2名を対象に、文章課題において登場人物が表出している情緒状態に対して、その原因について適切な感情表出語を用いて応答する行動を形成した。そのために、課題文に対して感情表出語カードを選択する条件性弁別訓練が行われ、さらに文中の感情を引き起こした出来事と感情表出語を組み合わせて応答するための条件性弁別訓練が行われた。その結果、課題文の登場人物の情緒状態にっいて、原因となる出来事と感情表出語を組み合わせて応答することが可能となり、未訓練の課題文に対しても適切な応答が可能となった。これらの結果から、発達障害児に対する文章理解の指導において条件性弁別訓練の有効性が示され、さらに文章理解を促進するために文中の文脈刺激への反応を強化することの重要性が示唆された。

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こんな論文どうですか? 発達障害児における文章理解の指導 : 情緒状態の「原因」を推論する行動の獲得(原著)(奥田 健次ほか),1999 https://t.co/HHnu7NOSkU

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