- 著者
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安部武宏
佐古淳
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 研究報告音楽情報科学(MUS)
- 巻号頁・発行日
- vol.2014, no.5, pp.1-6, 2014-08-18
本稿では,事前に登録した打音の励起をリアルタイムで検出する技術について述べる.ゲームのインターフェースの入力として打音を利用することは,従来のボタンなどの物理的な装置を介した入力よりも直感的であり,音声マイクが低コストかつ手軽に使用できるという点においても有用である.ユーザにストレスを感じさせないための課題として,リアルタイム性,安定した認識率,豊富な登録数,雑音への対処がある.これら課題に対するアプローチとして,打音検出を前提とする処埋過程を導入した拡張NMF(Non-negative Matrix Factorization)を用いる.タブレットデバイス上でリアルタイムで動作できる実験条件にて試行した評価実験では,課題の中で最も重要だと思われる認識率に着目して評価した.最後に,評価の結果を踏まえて本手法のゲームでの実用性について述べる.