- 著者
-
黒河 昌起
山本 健
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.113, no.412, pp.5-7, 2014-01-27
超音波が微生物の破壊に用いられることはよく知られているが,その機構は未解明な点が多い.本研究では,微細生物であるChaetoceros calcitrans, Chaetoceros gracilis及びNannochloropsis sp.の懸濁液に,周波数が20kHz,400kHz,1.0MHz,2.2MHz,3.3MHz及び4.3MHzの超音波を照射することにより,破壊効率が周波数に依存することが分かった.Chaetoceros calcitrans, Chaetoceros gracilis及びNannochloropsis sp.の超音波処理で,最も高効率を示した周波数はそれぞれ3.3MHz,2.2MHz及び4.3MHzであった.微生物破壊の周波数依存性は,微生物細胞と超音波によるキャビテーション気泡の物理的な相互作用に起因すると考える.