著者
佐藤 深雪
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.34-41, 1997-10-10

寛政改革を主導した松平定信の一風変わった堕胎・間引き対策は、幕府と藩による巧妙な出産管理であり、人口資源としての子どもの所有である。一方、改革によって弾圧される側の代表であった山東京伝も多くの堕胎・間引きを描き、母による子どもの所有という方向を指し示した。しかし、堕胎・間引きを避けえない母の無力さをも京伝は露にした。京伝の読本を素材にして、一八世紀の子どもの受難を論じた。

言及状況

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日本に古くからある間引きについて調査を依頼致します。 この場合の間引きとは、口減らしの為に子どもを殺める或いは里子に出すことを意味します。これらが日本のどの地域にいつから風習としてあるのか、また宗教や土俗信仰とどの程度関係するのか、そうした文献や資料を探しています。

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