著者
森 かをる
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.45-52, 1997

横光利一は、国体観念の徹底を目的とした大政翼賛会が採用した禊を通じて、『旅愁』に古神道のモチーフを構想する契機をつかんだ。筧克彦の神道説の発見は、他の神道説も複合しての古神道の造形をもたらしたのみでなく、小説の構想にもかかわる点で意味が大きい。同化主義を本質とする筧の神道思想の受容によって構築されたのが、『旅愁』第四篇を中心とした、古神道がカトリックを包摂する神道的世界である。

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