著者
松浦 良充
出版者
教育思想史学会
雑誌
近代教育フォーラム (ISSN:09196560)
巻号頁・発行日
no.22, pp.1-17, 2013-09-14

ハッチンズはその生涯の大半を大学像の探究に捧げた。そしてその大学像の構成には、教育概念が重要な役割を担っていた。本稿では、20代半ばから大学の管理運営にかかわり、30歳でシカゴ大学の学長に抜擢された彼の大学像・教育概念の変遷とその意味を考える。彼は研究志向の強い多機能的総合大学の統合原理として「教育」を位置づけた。それによって大学の知的再生産機能を作用させようとしたのである。大学を去った後にも彼の大学像の探究は継続された。ただし「教育」の役割に関する考え方には変化が生ずる。大学・教育が社会からの要請に従属的である、との認識を強めるのである。大学・教育は社会を変革できないのか。ならばどうすればよいのか。晩年に展開された「ラーニング・ソサエティ」に至る思想的挑戦のなかで、彼はその課題にいかなる解答を見出そうとしたのか。

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