著者
近藤 信義
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.10-18, 1995

本稿の目的は古代和歌に見られる枕詞・序詞といった修辞的表現の中の<音>の要素の発掘にある。万葉集の表現の中でも<音>は一首の歌の中で次第に方法化され、音楽性が見出されようとしている。<音>喩という装置も、枕詞・序詞の表現から見出してきたものであるが、本稿では、こうした表現方法が生み出されてくる背景を、古代の<音>の表出された、散文世界から論じてみたい。

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