著者
平野 美樹
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.1-10, 1994

『蜻蛉日記』の上巻に見られる物語的な発想や表現方法は、道綱母の「日記」を書くという行為そのものに内在する物語の問題として再評価されるべきものであることを論じた。物語は道綱母の表現方法に深く関わっていたものであり、書く行為は物語的発想から出発している。『蜻蛉日記』の表現からは、経験を物語の枠によって再構成し、そのうえで現実と物語世界との落差を追認していく、過程としての書く行為を読み取ることが可能である。

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