- 著者
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伊藤 義美
- 出版者
- 河原学園 人間環境大学
- 雑誌
- 人間と環境 電子版
- 巻号頁・発行日
- vol.10, pp.29-37, 2015
2日間の通い方式の短期研修型のエンカウンター・グループをアウトカムとプロセスから検討した。グループ体験群は精神保健指導者養成研修の高校教師13 名で、統制群は28 名の看護学科の学生である。グループ体験群では、グループの前後で日本版POI のTC(時間志向性)、エゴグラムのCP(批判的な親の自我状態)、Y-G 性格検査のCo(協調性の欠如)、G(一般的活動性)、S(社会的外向)に有意差がみられ、現在志向性、協調性の欠如、一般的活動性、社会的外向が増大し、「批判的な親の自我状態」が減少した。プロセスでの変化として自己概念及び他者認知、つまり「現実自己」、「理想自己」、「メンバー自己」、「スタッフ自己」、「スタッフ認知」、「グループの雰囲気の認知」をSD 法(16 対の形容詞)によって3 回測定した。自己概念及び他者認知の変化は「現実自己」と「スタッフ認知」で認められ、「現実自己」とのズレの変化は「理想自己」、「メンバー自己」及び「スタッフ自己」においてズレは小さくなり「現実自己」に近づいた。