著者
尹 鳳先
出版者
お茶の水女子大学21世紀COEプログラムジェンダー研究のフロンティア
雑誌
F-GENSジャーナル
巻号頁・発行日
no.2, pp.13-20, 2004-09

本論文では中国現代歴史上で行われた四回の「女は家に帰れ」キャンペーンが行われた背景、論争のきっかけ、論争の内容及び社会に与えた影響などを分析し、このキャンペーンがたびたび起こる背景には女性の社会活動や労働を単なる補助とみなし、これらがその時々の為政者の都合で重視されたり、排除されたりするという、本質的な問題が存在していることを指摘した。また中国では家事、育児、老人介護などの家庭責任は女性の責任だと考えている性別役割分担意識がまだ確固として人々の意識の中に残っており、中国女性は仕事と家庭の両立にる二重負担に疲れきっていて、この二重負担を解決しないかぎり、女性の労働問題は解決できない。しかし従来のキャンペーンではこの二重負担に関する視点が欠けていた。そこで本論はこの点に言及すると共にこの二重負担の問題を解決するためには男性も女性も意識の改革が必要であろうということを提言したい。

言及状況

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@takatora1979 @w_xcsg @PeoMmx87rbezDVF 中国は共産主義によって儒教文化は消え、共働きが増えた様に思われますが、未だこういう場合もあるようです。https://t.co/1Za1bdzTSm さらに言いますと、現在の欧米諸国、米国は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教においては安息日があり、家事も労働に定義されています、その上で働く時間が同じです

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