著者
Mayer Oliver
出版者
愛知教育大学共通科目専門委員会
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.8, pp.24-28, 2008-03

愛知教育大学では,全員の学生が共通科目内の主題科目として,4科目8単位を1年生から3年生までが受講します。全体で,選択できるのは7分野あり,その中の1つに「環境と人間」があります。この分野は第2学期で入門編をし,3,4学期目には展開で実施するように作られています。そして,5学期目にセミナーを終えて,最後となります。私はこの「環境と人間セミナー」を今までのところ2回実施しました。2006年の前期では23人(9グループ)が受講し,2007年の前期には40人(13グループ)の受講者がありました。両方のセミナーで課題を課しました。それは,ドイツの環境問題についてのテーマを自分たちで調べ,メディアを使用(すべてのグループがパワーポイントでした)し,詳しく紹介するという発表を20~45分間で行うものでした。また,この授業の最後には,5~15枚の日本語での学問的なレポートを課しました。入門と展開で環境問題についてたくさん学んでいたので,学生たちの知識量には満足しました。この知識はセミナーでもドイツの環境保護や環境問題について発表するのに,役に立ちます。だから,発表のレベルはとても高かったです。しかし,2点改善しなければならない点があるように思います。まず,1つ目は多くの学生の発表技術があまり良くない点です。それは,身振りを交えて,自由にはっきりと発表することができないということです。しかしながら,全体としては,私はパワーポイントでの発表に満足でした。2つ目は,多くの学生にとって,学問的なレポートを書くことが初めてだったということです。引用と参照の点で,インターネットだけからの引用とならないように,参考図書リストを作るよう,はっきりと言ったにもかかわらず,多くのレポートで守られていませんでした。両方の点とも,大学で授業を受けるのに必要不可欠のことです。第5学期目の学生なら,この技術(発表とレポート)が備わっているべきだと思います。下記は,学生たちが選んだテーマです。2006年 前期 ・ドイツの農業 ・2006年サッカーワールドカップにおける環境対策 ・ドイツの環境教育について ・環境都市フライブルク ・ドイツの車事情~自家用車,トラム,カーシェアリング~ ・日本とドイツの車の違い―ハイブリッドとディーゼル ・ドイツの都市交通 ・ドイツのリサイクル事情 ・ドイツの日常生活から学ぶ環境保護 2007年 前期 ・環境首都 フライブルク ・企業が取り組んでいる環境問題 ・酸性雨を考えよう ・ゴミのリサイクル~ドイツと日本のリサイクル~ ・循環型社会 ・ドイツの都市交通~ドイツとアメリカおよび日本の比較~ ・都市交通 ミュンスター ・地球温暖化 ・地球温暖化~ドイツ,日本,台湾の建築面での対策~ ・日本とドイツのエネルギー問題 ・環境教育について ・ドイツと日本の環境教育~実践分析から見る環境教育~ ・楽しみながら環境を考える~ゲームの中での環境教育~

言及状況

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