著者
小川 英彦
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.2, pp.47-54, 2002-03-31

This paper deals with concept of “Ryoiku”. That is to say, this study focused process on the three time, I before World War Ⅱ, Ⅱ. after World War Ⅱ, Ⅲ. today. The results were as follows. The concept of “Ryoiku” was urged in the field of medical and education, and welfare. We examined process on this thought, it's concept was the problems of development.
著者
三輪 昭子
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.3, pp.43-50, 2003-03-31

日系アメリカ人が1940年代前半に経験した強制収容所と同種の苦渋をイスラム系住民が現在疑似体験している。強制収容所は閉鎖され,再定住化が進められ,一部の人々は西海岸以外に新たな居住地を求めた。移住した人々を含めて,日系アメリカ人は強制収容所の経験について固く口を閉ざした。しかし,その沈黙は破られた。そのきっかけは,アメリカ政府に対する補償運動であった。その明らかになってきた強制収容所の経験について探ろうというのが,本稿の課題である。
著者
小塚 良孝
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育 (ISSN:24335339)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.10-18, 2018-10-31

2011年度から外国語活動が小学校で必修になったことなどを受けて、愛知教育大学では2011年度よりeラーニングを導入した。以来、授業の教材や学生の自主学習教材として活用しつつ、eラーニングのより効果的な利用法を模索しているところである。本論では、2016年度後期から導入しているアルク社のNetAcademy Nextの利用状況に焦点を絞り、利用者へのアンケート調査の結果などを基に、その成果と課題を振り返り、より効果的で適切な利用に向けての方策を検討する。
著者
土屋 武志
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.2, pp.93-97, 2002-03-31

本稿は,愛知教育大学のカリキュラム改革の一端として実施されている教養教育の改革に関して,主題科目「平和と人権」の概要を報告するものである。1年次から3年次にわたる4セメスターを一貫したテーマで追及する「主題科目「は,教養教育の新しいタイプであり,有効性の検証が必要とされている。「平和と人権」では,入門講座時点からグループ研究活動を取り入れ,また,外部講師による特別授業を実施するなどカリキュラム開発を行っている。その現状報告である。
著者
市橋 正一
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.7, pp.95-102, 2007-03-31

愛知教育大で筆者が行う基礎教育科目[科学・技術と人間]の内容の紹介と、その授業を通じて行ったアンケート調査の結果をまとめた。この講義では、農業分野の科学技術が人類の生存に果たす役割について学び考えることを意図してきた。授業では、人間が生きていく上での装飾用植物(花)の必要性について紹介し、花に興味を持つ学生が増えてくれることを望んでいる。また、食用作物の歴史、個別の作物に関する説明も行っている。学生の食に関する興味を喚起する意味で行った、日常食べている野菜の種類の調査では、受講生の食べた野菜の種類の合計は112種であった。これは、日本人が大正時代までに食べてきた植物の種類数127に比べると多いと見られた。しかし、一人当たりの平均の種類数で見ると3種類前後であること、また皆がよく食べる野菜がある一方、食べられる頻度の少ないものも多いことからも、必ずしも多くの野菜が食べられているのではないと推測された。この112種のうち伝統的なものは61種(54%)であり、日常食べる野菜果物の半数以上は、過去に食べられていた食材と共通するものであった。3年間の調査を通じて、食べられた頻度の最も高い野菜はニンジンであった。続いて、キャベツ、レタス、タマネギ、ネギがよく食べられる野菜であることが明らかになった。これらの学生の嗜好の形成には、食生活の変化と、野菜の生産方法、育種的進歩が関係していることが推測された。学生の持っている知識の貧弱さ、知的好奇心の希薄さは、すべての授業の中で良く感ずることであるが、アンケートなどの回答からすれば、必ずしもすべての受講生が興味を持っていないわけではなかった。食に関する興味関心は誰もが持つものと思われ、愛知教育大生も、筆者の授業を通じて、少しでも食に関する興味を増大し、豊かな食生活を送ってくれることを望んでいる。
著者
渡辺 和靖
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
no.7, pp.31-42, 2007-03-31

音読をとおして作品の内容のみならず,言葉の響きやリズムをとおして,時代の雰囲気を理解させる試みを,山本有三の初期の戯曲作品を例として論述する。まだ歌舞伎の影響の残る明治の戯曲界に,斬新なスタイルと思想性をもって登場した山本有三の初期作品を制作順に読み解いていくことによって,テーマの広がりと,思想の深まりを跡づけていく。ここではその前篇を掲載する。あつかうのは1910年制作の「穴」から1914年の「曼珠沙華」まで。
著者
佐々木 亜紀子
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
no.5, pp.19-28, 2005-03-31

夏目漱石の推挙で文壇に登場した野上彌生子の「評論・随筆」「序跋」には,漱石に言及したものが五十作以上ある。だがそれらには漱石の卑近な姿や暗部を含んだ日常的な<漱石体験>しか語られていない。神格化する「夏目先生」に繋がる出版文化の恩恵のもとで八十年間の作家生活をし,「文学者として年をとるべし」という漱石のことばを「お守り」にしてきた彌生子の引き裂かれた<弟子>としてのあり方を検討した。
著者
田口 達也 岩田 吉生 小塚 良孝 浜崎 通世
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育 (ISSN:24335339)
巻号頁・発行日
no.17, pp.16-23, 2017-10

聴覚障害学生に対する授業経験が少ない(または皆無の)英語教員にとって、手話に頼らないインクルージョン教育方法の開発は大きな課題である。本稿では,海外での研究及び教育実践の文献に基づいて、教員が手話を用いることなく、聴覚障害学生と健聴学生が合同で受講する英語授業において効果的と考えられる具体的な授業運営および指導方法を考察する。特に、(1)授業運営や指導に際しての環境整備や基本的配慮事項、(2)聴覚障害学生に対する教育実践の中から、健聴学生にも有効と考えられる技能別指導方法、とりわけ語彙指導、文法指導、リーディング・ライティング指導、そして音声関連指導、(3)ICT機器の使用方法と教材、の三つの側面に焦点を当て、それぞれに関連する配慮事項や教育実践方法を最近の文献から抽出し、それらを実りのある方法で統合した指導法を探る。
著者
田口 達也
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育 (ISSN:24335339)
巻号頁・発行日
no.18, pp.1-9, 2018-10-31

愛知教育大学では、2013年度より共通科目の必修英語授業数が削減され、これによりTOEICスコアで示される英語力の低下が懸念された。過去の研究(田口, 2016)では、この削減による予想通りのTOEICスコアの低下と予想に反しての向上という、相反する傾向の結果が指摘された。そのため、さらなるデータに基づき再検証を行うことが本稿の主目的である。また今までの研究では、英語力と学習自律性の関係にのみ焦点が向けられ研究の広がりがなく、他の視点から英語力について検討をする必要があった。本研究では、2013年度から2016年度入学生のTOEICスコアと関連データを用いて分析を行った。その結果、カリキュラム改変後は、1年前期から2年後期にかけて英語力の低下と維持の傾向が観察され、授業関係の自主学習時間は維持される傾向があることが分かり、また授業関係以外の自主学習時間とTOEICスコアに関連があることが示唆された。さらに、やり抜く力、特に粘り強さという性格特性の程度により、英語力と学習時間に違いがあることも明らかとなった。これらの結果に基づき、愛知教育大学における英語力向上に向けての教育提言を行う。
著者
三輪 昭子
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.4, pp.81-90, 2004-03-31

映画は大衆文化であり,社会を映す鏡でもある。アメリカにはハリウッドという映画をビジネスとする拠点があるが,興行成績を意識する限り,社会の在り方とかけ離れたものは制作できない。ハリウッド以外のところでの制作も,同様である。本稿はアメリカ映画を素材にし,アメリカ社会や人権意識を知る教材に活用するために,「平和と人権」展開講座でとりあげるようになって,映画のテーマ・内容を分類することの必要性を感じ,それを試みるのが目的である。
著者
稲葉 みどり
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育 (ISSN:24335339)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.26-33, 2018-10-31

国際交流会等を実践的な学びの場として活用する方法を模索するために、交流会の立案から実施までを学生が企画するというプロジェクトを実施した。このプロジェクトでは、学生が交流の機会を積極的に活用して学びの場を創ることが目的である。交流相手は英国人研修生で、交流会では、日本文化紹介を中心とした活動を企画・実施した。本稿では、このプロジェクトの教育的効果を学生の活動報告書等を基に考察した。その結果、学生は、1)企画・実行する際に大切なことや考慮すべきこと、2)コミュニケーションは言葉以外でも可能で、伝えようとする気持ちが大切であること、3)より深いコミュニケーションには言語(外国語・英語)が必要であること、4)異文化や自文化について学ぶ意義、5)国際交流は楽しいものであること等を体験的に学んだことが明らかになった。しかし、これらは初歩的な内容なので、さらに学びを深化させていくことが課題である。
著者
宇野 民幸
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.11, pp.23-30, 2011-09

算数および数学の考え方は、ほとんどすべての大学入学生が、初等・中等教育において意味や計算をとおして多くを学んできているといえる。しかし、その考え方は、学んだ割には日常において活用することはあまりなく、自ら考えたり、また計算したりする必要性もそれほど感じていないであろう。そこで、これまでの数学や算数の考え方を、それぞれが持続していくことの意義を実感してもらえるように望み、実践をしている授業の考察案を紹介したい。
著者
小塚 良孝 建内 高昭
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.10, pp.38-40, 2010-03

本稿では、2005年度より本学全一年生を対象に年二回実施されてきたTOEICの結果の分析から、本学における今後の英語教育に関して留意すべき点を指摘する。
著者
Mayer Oliver
出版者
愛知教育大学共通科目専門委員会
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.8, pp.24-28, 2008-03

愛知教育大学では,全員の学生が共通科目内の主題科目として,4科目8単位を1年生から3年生までが受講します。全体で,選択できるのは7分野あり,その中の1つに「環境と人間」があります。この分野は第2学期で入門編をし,3,4学期目には展開で実施するように作られています。そして,5学期目にセミナーを終えて,最後となります。私はこの「環境と人間セミナー」を今までのところ2回実施しました。2006年の前期では23人(9グループ)が受講し,2007年の前期には40人(13グループ)の受講者がありました。両方のセミナーで課題を課しました。それは,ドイツの環境問題についてのテーマを自分たちで調べ,メディアを使用(すべてのグループがパワーポイントでした)し,詳しく紹介するという発表を20~45分間で行うものでした。また,この授業の最後には,5~15枚の日本語での学問的なレポートを課しました。入門と展開で環境問題についてたくさん学んでいたので,学生たちの知識量には満足しました。この知識はセミナーでもドイツの環境保護や環境問題について発表するのに,役に立ちます。だから,発表のレベルはとても高かったです。しかし,2点改善しなければならない点があるように思います。まず,1つ目は多くの学生の発表技術があまり良くない点です。それは,身振りを交えて,自由にはっきりと発表することができないということです。しかしながら,全体としては,私はパワーポイントでの発表に満足でした。2つ目は,多くの学生にとって,学問的なレポートを書くことが初めてだったということです。引用と参照の点で,インターネットだけからの引用とならないように,参考図書リストを作るよう,はっきりと言ったにもかかわらず,多くのレポートで守られていませんでした。両方の点とも,大学で授業を受けるのに必要不可欠のことです。第5学期目の学生なら,この技術(発表とレポート)が備わっているべきだと思います。下記は,学生たちが選んだテーマです。2006年 前期 ・ドイツの農業 ・2006年サッカーワールドカップにおける環境対策 ・ドイツの環境教育について ・環境都市フライブルク ・ドイツの車事情~自家用車,トラム,カーシェアリング~ ・日本とドイツの車の違い―ハイブリッドとディーゼル ・ドイツの都市交通 ・ドイツのリサイクル事情 ・ドイツの日常生活から学ぶ環境保護 2007年 前期 ・環境首都 フライブルク ・企業が取り組んでいる環境問題 ・酸性雨を考えよう ・ゴミのリサイクル~ドイツと日本のリサイクル~ ・循環型社会 ・ドイツの都市交通~ドイツとアメリカおよび日本の比較~ ・都市交通 ミュンスター ・地球温暖化 ・地球温暖化~ドイツ,日本,台湾の建築面での対策~ ・日本とドイツのエネルギー問題 ・環境教育について ・ドイツと日本の環境教育~実践分析から見る環境教育~ ・楽しみながら環境を考える~ゲームの中での環境教育~