著者
石井 龍太
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部考古学研究室
雑誌
東京大学考古学研究室研究紀要 (ISSN:02873850)
巻号頁・発行日
no.23, pp.93-117, 2009-03-20

琉球近世瓦は琉球諸島において主に近世期に生産され消費された特徴的な瓦である。そのうち宮古島で出土する資料を対象に集成、分類するのが本稿の目的である。琉球近世瓦については既に幾つか論考があるが、現時点までに蓄積された資料からみると呼称や分類に再考すべき点があると考えている。まず先学の諸問題を整理し、呼称や分類について一定の方式を提案したい。琉球近世瓦の瓦当紋様おいて、その大半のモチーフは牡丹であり、宮古島の琉球近世瓦も例外では無い。子房、花弁、さらに軒平瓦に置いては左右に大きく表現される葉を主要素として分類を試みた。さらには葺き方に関する特徴、製作の流儀に関する特徴を観察、分類し、諸特徴の組み合わせから分類を試みた。また文献史料に見られる宮古島におけるにおける瓦と瓦葺き建築についても合わせて考察した。

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