著者
後藤 光康
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.7, pp.5-23, 1960-04

十六世紀から十七世紀にかけて、英国におけることわざの流行にはめざましいものがあった。もともと英国人はことわざを愛好する国民ではあったが、1500年に出版されたErasmusのCollectanea Adagiorum Veterumが、この流行を促す一原動力となった。古典からの引用句を蒐めたこの書物は、当時の英国におびただしい愛読者を獲得し、その影i響はRichard TavernerのProverbs and Adages(1539)、The Flowers of Sciences(1547)やNicholas UdallのApophthegmes(1542)となってあらわれた。一方、新しい文芸、学問の輸入にともない、古典のことわざばかりでなく、イタリヤ、スペイン、フランスなどの国々のことわざも、広く英国にとり入れられるにいたった。

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