著者
亀山 照夫
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.43, pp.p212-231, 1980-03
著者
小島 久和
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.72, pp.p1-10, 1994-09

エンブレム作品の基本構造は、このジャンルの創始者とみなされているAndré AlciatがLiber Emblematumを1531年にアウグスブルグで出版した時以来、銘句・寓意図・韻文(説明文)の形をとっていて、この3つの要素が1ページに重層的に配置されていた。これらの要素の役割は、銘句で個人的信条や道徳倫理観を簡潔に表明し、寓意図がこの抽象観念を神話の神々、動植物、人間、道具類などの形象の下に隠し、韻文が上記要素の結び付きの理由を説明して、寓意図の「読み方」を解明するというものである。
著者
後藤 光康
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.7, pp.5-23, 1960-04

十六世紀から十七世紀にかけて、英国におけることわざの流行にはめざましいものがあった。もともと英国人はことわざを愛好する国民ではあったが、1500年に出版されたErasmusのCollectanea Adagiorum Veterumが、この流行を促す一原動力となった。古典からの引用句を蒐めたこの書物は、当時の英国におびただしい愛読者を獲得し、その影i響はRichard TavernerのProverbs and Adages(1539)、The Flowers of Sciences(1547)やNicholas UdallのApophthegmes(1542)となってあらわれた。一方、新しい文芸、学問の輸入にともない、古典のことわざばかりでなく、イタリヤ、スペイン、フランスなどの国々のことわざも、広く英国にとり入れられるにいたった。
著者
内村 和至
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 : 明治大学文学部紀要 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.119, pp.27-53, 2013

「万国旗本」とは、私が仮に名付けたもので、学術用語ではない。言う心は、「幕末、外国船来航に沸き立つ時期に編纂された、世界の国旗・都市旗・軍艦旗・商船旗などを記載した本」の意である。と言っても、私は、文化史的観点から「万国旗本」そのものを研究対象としているわけではない。本稿の目的は、幕末戯作研究のかたわら管見に入った数冊の「万国旗本」に触れつつ、その背景をなす時勢や人間関係を瞥見することである。わずか数冊の「万国旗本」を通しても、幕末の時代風景は垣間見えてくるからである。しかし、それでもなお、「万国旗本」なる定義は、研究の立場としては傍系的に過ぎるであろう。本来、これらは幕末維新史研究もしくは近世地理学史研究の文脈に置かれるべきものである。
著者
藤岡 阿由未
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.107, pp.75-91, 2009

一九六七年に刊行されたローレンス・オリヴィエ(一九〇七~八九年)、ジョン・ギールグッド(一九〇四~二〇〇〇年)ら俳優へのインタヴュー集の序文には、次のようなくだりがある。一九六三年の国立劇場設立までに「スターが自分の才能を使いながら、すすんでアンサンブルの一部となる演技は完全に確立されていた」。これは英国演劇のアンサンブルが、スターという突出した存在を抱えながら、逆に演技全体の調和を目指すというアンビヴァレンツと不可分であり、それが一つのタイプとして定着したという見方である。インタヴューにおけるスター俳優たちの証言によって、序文の見解の妥当性がここでは示されている。しかし、そうであるなら、英国演劇におけるアンサンブル演技はいったい、どのように発展し定着に至ったといえるだろうか。
著者
塚田 麻里子
出版者
明治大学文芸研究会
雑誌
文芸研究 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.102, pp.63-84, 2007

「文学界」二〇〇五年八月号には「追悼 倉橋由美子」と題した特集がある。そのなかで、古屋美登里氏は次のように述べていた。「桂子さんを主人公とする一連の物語(『夢の浮橋』『城の中の城』『シュンポシオン』『交歓』)はよい批評家に恵まれなかった。いや、黙殺されたと言ってもいい。私の知る限り、この一連の作品をまともに論じた批評家はひとりもいない。身を委ねて線路をまっすぐ進む精神の柔軟さのある人が批評家には少なかったような気がする」。 その後、昨年十一月に行われた第八回明治大学図書館講演会において、古屋氏はゲストとして招かれ、ライター豊崎由美氏と対談した(「対談 倉橋由美子-大人の小説の魅力 豊崎由美が「お子ちゃま文学」を斬る!)。