著者
青木 芳夫
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.28, pp.77-93, 2000-03

本稿では、再び家族と一緒に5ヵ月間生活することとなったペルー・アンデス南部村落のユカイ村がこの5年間にどのような持続と変容を経験したのかを分析する。第一の特徴である持続では、エネルギー・資源利用ならびに食生活を通じて、今日でも自足を旨とし、現金支出はできるだけ抑制しようとする姿を記述する。第二の特徴である変容では、社会経済的変化に伴う兼業化・離農を契機とした、自給農業における労働力調達や伝統的宗教儀礼における人間関係の変容を指摘する。

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