- 著者
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井上 満郎
- 出版者
- 奈良大学
- 雑誌
- 奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
- 巻号頁・発行日
- vol.5, pp.187-201, 1976-12
御霊,即ち,何らかの記念的な行動の足跡を残して死去した人に対する信仰は,古代に発生してより以来,はるかのちの近代社会においても存在している.その事例は極めて多く,既往の研究においてもふれられているのでここでは取りあげない.本稿で扱かうのは,古代においてこの御霊に対する人々の崇敬がいつ発生し,どのように定着・展開していったかということである.