著者
坂本 麻実子
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.235-241, 2012

井上ひさし(1934-2010)は演劇界へのデビュー作「日本人のへそ」(1969年 2月初演)から最後の新作となった「組曲虐殺」(2009年10月初演)までの40年間,役者たちの歌を伴奏するためにピアニストを使用する作品を断続的に書いてきた。ピアニスト1名を使うのが井上が愛用するやり方である。井上が愛好した作曲家ガーシュイン Gershwin, George(1898-1937)が自作自演のピアニストとしても活動したことに着目し,井上のガーシュイン愛好と音楽劇におけるピアニストの使用の関連から考えてみたい。

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