著者
真崎 邦彦 小野原 隆幸
出版者
佐賀県有明水産振興センター
雑誌
佐賀県有明水産振興センター研究報告 = Bulletin of Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center (ISSN:09191143)
巻号頁・発行日
no.24, pp.13-18, 2009-09

有明海湾奥部のひび建て養殖漁場におけるサルボウ稚貝の発生と気象条件の関係を明らかにするために、1974年から2004年までの浮遊幼生および付着稚貝の発生量と佐賀地方気象台のデータを比較した。浮遊幼生の出現数は、水温26〜28℃、比重20以上の時に増加しピークに達した。最高出現数がみられる日は、31年間の平均で浮遊幼生が7月30日、付着稚貝は8月1日で、それぞれ梅雨明けから平均13、15日後であった。また、これらの日は、平均梅雨明け日の前10日間(7月8〜17日)の降水量により左右される傾向がみられた。また、採苗器の付着稚貝は干潮時に風浪の影響を受けやすく、特に出現のピークを過ぎてからこの影響により付着数が減少すると、サルボウ漁獲量の低下に繋がることが示唆された。

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