著者
藤本 哲也
出版者
明治大学法律研究所
雑誌
法律論叢 (ISSN:03895947)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.235-271, 2005-02

二〇〇三年十二月三一日現在の統計に依れば、世界の刑務所人口は約八七五万人以上と推計されてる。アメリカが約二一六万人、中国が約一五八万人、ロシアが約一〇〇万人であるから、この三力国だけで世界の刑務所人口の半数をはるかに超えることになる。特にアメリカの刑務所は、危機的状況にあると言っても過言ではない。なぜならば、年間三万人から四万人の受刑者人口の増加が見られるからである。しかしながら、世界で最も犯罪が少ないと書われた我が国においても、刑務所が過剰収容状態にあることは周知の事実であり、このままで推移すれば、我が国の刑務所においても、過剰収容ゆえに、暴動が起きる危険性さえあるのである。本稿においては、我が国がそうした事態に陥らないためにも、イギリス、アメリカ、カナダ等での研究ではあるが、刑務所内における暴力を解消する施策に関する研究のいくつかを紹介してみたいと思う。

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