- 著者
 
          - 
             
             山泉 進
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 明治大学大学史料委員会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 大学史紀要 (ISSN:13429965)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.13, pp.8-81, 2009-03-30 
 
          
          
          
        
        
        
        山崎今朝弥が東京弁護士会に入会して弁護士活動を開始するのは、一九〇七(明治四〇)年五月である。ここでは、明治法律学校を卒業してから、アメリカへの留学、そして帰国、弁護士として活躍し始める時期を、山崎の「修行時代」として、その行動のあとをたどってみたい。西暦でいえば、一九〇一(明治三四)年から一九〇七(明治四〇)年までのほぼ七年間、年齢でいえば、満二四歳から三〇歳の時期である。おそらく、この時代に山崎の個性が確立した。いうまでもなく、山崎は優秀な成績で明治法律学校を卒業し、判検事登用試験と弁護士試験に合格し、短期間であれ司法官試補の経験があった。しかし、社会経験としては、いまだ十分なものがあったとは考えられない。