- 著者
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小林 裕一郎
- 出版者
- 広島国際学院大学現代社会学部
- 雑誌
- 現代社会学 (ISSN:13453289)
- 巻号頁・発行日
- no.13, pp.63-77, 2012
本稿は、日本においてノルベルト・エリアスの暴力論がどのように受容されたのかについて明らかにすることを目的とする。エリアスは、1969年まではほとんど知られることのなかった社会学者である。その彼が1970年代以降ヨーロッパをはじめ、日本においても受容されるようになったのはどうしてなのか。またその過程においてエリアスの暴力論はどのように受け取られたのか。本稿はこうした疑問に対して、日本におけるエリアスの暴力論についての論文等を参照しつつ、大まかな受容の流れを解釈しようとする試みである。 Diese Studie ist über den Akzeptanz in Japan für die Theorie von Norbert Elias. Norbert Elias, ein Soziologe in Europa, ist als Forscher der Gewalt und des Sportes. Sein Hauptwerk ist "Über den Prozeß der Zivilisation". Dies deutsch geshriebenes Buch wurde 1939 in der Schweiz gedrückt. Aber es erregte in der Nazizeit keine Aufmerksamkeit. Warum ist Norbert Elias jetzt in Japan bekannt? Und wie ist seine Theorie der Gewalt bekannt? Diese Frage zu lösen ist der Zweck dieser Studie.