著者
茅原 紘 川上 晃 奥谷 能彦 中西 潮 只左 弘治
出版者
信州大学農学部
雑誌
信州大学農学部紀要 (ISSN:05830621)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.35-44, 1991-07

今回,砂糖の約2000倍の甘味を持つといわれるペリラルチンと類似構造を有するように,甘味発現のAH-B-X系に基づき,(1)オキシムをシッフ塩基に置き換えたアナローグ,(2)オキシムをペプチド結合に置き換え,水酸基を持つアミノ酸Ser,Thrを導入したアナローグを合成した。(1)では,perillaldehydeや,他のアルデヒドにアミンを導入したものについても呈味は得られなかった。(2)の場合,C端保護Thr,Serに有機酸を導入した場合苦味を呈し,C端無保護の時酸味となった。ところが,Ferulic acidを導入した場合,C端保護時で甘味を呈した。このことから,Ferulic acidの特殊な構造と,SerおよびThrの水酸基の位置が微妙に甘味に関連している事が推定される。

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