著者
植田 康孝

2012 年は大学生にとって大きな変革の年となった。彼らが常用する「コンピュータ」は姿形を一変し、タッチ操作のスマートフォンで様々なインターネットサービスを利用する風景が当たり前になった。従来の情報行動の主役だったパソコン、娯楽や暇潰しの主役だったテレビは、完全にその座から滑り落ちた。この変革は更にSNS の栄枯盛衰という形で大きなうねりとして、学生のコミュニケーションスタイルも一変させた。 311 以降、国民の間に急速に広まった「絆」重視ブームは、コミュニケーションを求める風潮を生み出したが、大学生には特に顕著に見られる傾向となっている。2011 年6 月からサービスを開始したスマートフォン向け無料通話アプリ「ライン(LINE)」は大学生のコミュニケーションツールとしてすっかり定着した。学生は、電話やメールで行っていたことをLINE というスマートフォンのアプリを通じて行っている。2013 年1 月中旬に本学学生約200 名に対して行ったアンケートで73.3% のツイッター、50.3% のフェイスブックを上回り、LINE の利用率は79.1% となっていることが分かり、大学生への定着の証左となった。 ライン(LINE)は、一つのコミュニケーションツールでしかないが、コミュニケーションを求める大学生気質は強まっている。

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CiNii 論文 -  コミュニケーションを求める大学生気質~無料通話アプリ「ライン(LINE)」の急拡大~ https://t.co/ldlcV8JIkX #CiNii

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