著者
田尻 慎太郎 タジリ シンタロウ Shintaro Tajiri
雑誌
嘉悦大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.81-94, 2006-11-30

2004年度に規制改革・民間開放推進会議では、運輸部門の規制緩和の一環として自動車検査制度における検査証の初回有効期間を現行の3年から4年に1年間延長することを提唱した。それを受けて国土交通省自動車交通局では有識者による「自動車の検査・点検整備に関する基礎調査検討会」を設置し2005年3月に報告書をまとめた。報告書では自家用乗用車の初回検査期間を1年延長することにより、自動車の不具合率が10.6%上昇し、その結果交通事故による年間死傷者が613人増加すると試算している。そこで本稿では、検討会が用いたのと同じ個票データを利用して、非集計回帰分析を行うことで、第三者による比較検討可能な数値を示す。本稿での試算では、1年延長による不具合率の増分は6.35%にとどまり、検討会での試算は過大なことが示された。

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こんな論文どうですか? 自動車検査制度の規制緩和による不具合率の推計(田尻 慎太郎ほか),2006 https://t.co/hkmEEZpcJ0 2004年度に規制改革・民間開放推進会議では、運輸部門の規制緩和の一環として自動車検査制度における検…

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