- 著者
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丸茂 雄一
- 出版者
- GRIPS Policy Information Center
- 雑誌
- GRIPS Discussion Papers
- 巻号頁・発行日
- vol.9, 2009-08-14
国民の安全保障観を分析するためには、世論調査を分析する必要がある。信頼性が高く、時系列的に世論を分析できるものは、内閣府が3年ごとに全国規模で実施している「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」である。この世論調査は、例年問う基本的なタイプの設問と、個別テーマを短期間問うタイプの設問から、構成されている。基本的なタイプの設問を分析することにより、日本の安全を守るための方法について、「現状どおり(日米安保+自衛隊)」であることに国民的な合意があることがわかる。一方、自衛隊が今後力を入れていく面において、世代間の認識ギャップが一貫して存在することが明らかとなる。個別テーマの設問を分析することにより、日本の課題となっている自衛隊を活用する国際貢献策に関して、世代間の認識ギャップがわかる。