著者
三枝 弘育 伊藤 康江 宮崎 則幸
出版者
東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センター
雑誌
東京都農林総合研究センター研究報告 (ISSN:18811744)
巻号頁・発行日
no.8, pp.49-59, 2013-03

伊豆諸島で漁獲される魚(ムロアジ,ゴマサバ,トビウオ)と麹・酵母を使って魚醤油を新たに製造した。麹は麦麹,米麹および豆麹を使った。豆麹は,アミノ酸化率が最も優れていたがアルコールは生成しなかった。麦麹はアミノ酸化率が高く,米麹はアルコール生成に優れていた。麹の種類によるアルコールの生成量の差は,糖を添加することで改善された。また,3種類の麹を混合することで,望まれるアミノ酸化率,遊離アミノ酸量が得られた。検討の結果,配合割合は,重量に対して魚を55%,混合した麹(麦麹,米麹,豆麹)を15%,塩10%,砂糖5%,水15%とした。仕込み後1週間は毎日撹拌し,仕込み2週間後に酵母を添加,その後2週間は週に1回撹拌し,その後8週間は静置することで,風味の良い魚醤油の製造が可能であった。この試作魚醤油の全窒素量は1.85~2.03g/100g,ホルモル窒素量は0.71~0.81g/100g,アルコール量は1.66~2.15g/100g,遊離アミノ酸量は5908.7~6034.3mg/100gであった。

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こんな論文どうですか? 伊豆諸島で漁獲されるムロアジ,ゴマサバ,トビウオと麹および酵母を用いた魚醤油の開発(三枝 弘育ほか),2013 https://t.co/6OpIiIz8XE

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