著者
渡辺 由加利
出版者
札幌市立大学
雑誌
札幌市立大学研究論文集 = SCU Journal of Design & Nursing (ISSN:18819427)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.23-36, 2013-03-31

本研究の目的は,妊娠末期にある妻と夫からみた夫婦関係の実態と夫婦関係に関連する要因について分析することである.対象は,初妊婦とその夫で妻224名,夫177名であった.調査方法は,自記式質問紙法で,質問紙の内容は,夫婦関係(結婚満足度,情緒的関係,意見の一致度,意見の不一致時の対処,共同行動,会話時間,出産育児の会話,家事),結婚と妊娠の状態,身体的・心理的状態である.調査の結果,夫の結婚満足度は妻より有意に高かった(p=.000).妻と夫いずれも情緒的関係は高得点であった.妻と夫いずれも結婚満足度と情緒的関係が他の要因に比べ高い関連があり(妻rs=.603,夫rs=.500),夫婦間の情緒的関係は,妊娠期の夫婦関係において中核となる要因であり,情緒的関係に視点をおいた援助の重要性が示唆された.

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