著者
青海 邦子 Kuniko SEIKAI
出版者
大手前短期大学
雑誌
大手前短期大学研究集録 = Otemae Junior College Research Bulletin (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.15-39, 2015-03-31

仏教において、今も昔も仏像や経論が尊崇されこれらが重視されるのは当然と理解されるが、仏教伝来当初に仏像や経論の外に「仏具」として「幡」と「蓋」(天蓋)がともにもたらされたことはよく知られている。仏教での「幡と蓋」がいかなる役目を果たし、どういう意義をもっていたものであるかについて、日本の幡の歴史を考察しながら、今回、神下山・高貴寺(葛城山西麓大阪府河南町平石)における、経年の間、仏殿の周りに懸けられていた幡や幡の断片について調査、研究を行ったので報告する。

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