著者
青海 邦子 Kuniko SEIKAI
出版者
大手前短期大学
雑誌
大手前短期大学研究集録 = Otemae Junior College Research Bulletin (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.15-39, 2015-03-31

仏教において、今も昔も仏像や経論が尊崇されこれらが重視されるのは当然と理解されるが、仏教伝来当初に仏像や経論の外に「仏具」として「幡」と「蓋」(天蓋)がともにもたらされたことはよく知られている。仏教での「幡と蓋」がいかなる役目を果たし、どういう意義をもっていたものであるかについて、日本の幡の歴史を考察しながら、今回、神下山・高貴寺(葛城山西麓大阪府河南町平石)における、経年の間、仏殿の周りに懸けられていた幡や幡の断片について調査、研究を行ったので報告する。
著者
島崎 千江子 蘆田 秀昭 福井 就 酒井 健 SHIMAZAKI Chieko ASHIDA Hideaki FUKUI Shu SAKAI Takeshi
出版者
大手前短期大学
雑誌
大手前短期大学研究集録 = Otemae Junior College Research Bulletin (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.001-025, 2018-07-31

大手前短期大学生の生活状況に関するアンケート調査を行い、充実した学生生活を過ごすための課題を探った。その結果、大多数の学生は学生生活には充実・満足していた。その理由は、「自由に過ごせる」、「興味のある授業」を挙げていた。一方、授業以外に「友人との交流」に時間をかける反面、予習・復習、読書に充てる時間は少ないことが明らかとなった。また、自宅から通っている学生と、睡眠時間は就寝時間に関わらず6時間未満の学生が各々で約8割を占め、生活費は約6割で保護者が負担し、4割がアルバイトで賄っており、現在アルバイトをしている学生は約7割であった。生活面では、1日3食を摂り、昼食は弁当持参で夕食は自炊を含めて自宅で摂る学生が多いものの、3割の学生が孤食であることも判明した。悩みや不安に関する項目では「進路や就職のこと」「対人・恋愛関係」と「心身の健康」を挙げた。就職に関しては転職しても自分に合った仕事がしたいと考えている学生が約5割いることがわかった。他の項目についても、「私立大学学生生活白書2015」(以下、白書という)、「学生生活に関する調査報告書」(以下、報告書という)、「2014年大学生の意識調査概要報告」(以下、概要報告という)での学生の動向と同じような結果となった。しかし少数ではあるが学生指導上気になる特徴を持っている学生もみられた。そのことが充実した学生生活を過ごす上でどのような影響があるかについては、今後、継続した調査が必要である。
著者
藤本 幹也 Mikiya FUJIMOTO
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前短期大学研究集録 = Otemae Junior College Research bulletin (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.83-92, 2007

本稿は、448施設の医療施設および220施設の福祉施設の平面計画を分析することにより、屋内避難階段の一時待機場所の検討、および平面計画上の問題点を見出し、設計基準を得ることを目的としている。結果を以下に示す。1)屋内避難階段は、医療・福祉施設共にほぼ同じ寸法で計画されており、1×1スパンに納まるように計画されている。2)屋内避難階段の有効幅員の軌跡と、防火戸の開閉軌跡が、一時待機スペースに重ならないように、防火戸の位置、踊場の有効奥行き寸法、屋内避難階段の幅員を決める必要がある。
著者
島崎 千江子 吉野 鈴子 Chieko SHIMAZAKI Suzuko YOSHINO
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前短期大学研究集録 = Otemae Junior College Research bulletin (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.27-55, 2011

女子学生のファッション行動の導入と現状、およびライフスタイルに関する調査を行った。また、資質との関連についても考察し、社会対応力への活用に向けた今後の課題を探った。その結果、ほとんどの女子学生が高校生の段階で化粧を経験していることが明確になり、家庭におけるしつけの中で「ファッションや化粧・髪染め」などは、現在、子供の自由が重視され、規範から除外されていることが確認できた。またファッション行動が低年齢から積極的になっていることや、社会に順応した社会対応力を持っているわけではなく、異なる意識傾向を示していたことが確認でき、さらにライフスタイルや資質との関係が認められた。