著者
神戸 洋子
雑誌
帝京科学大学教職指導研究 : 帝京科学大学教職センター紀要 = Bulletin of Center for Teacher Development, Teikyo University of Science (ISSN:24241253)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.169-174, 2016-03-15

我が国の子育て環境は大きな変化の時期を迎えた. 家族, 地域, 保護者の雇用などの変化による待機児童の解消は大きな課題であるが, それだけでなく保育士, 幼稚園教諭不足の問題は大きい. 現在行われている保育制度改革において重要なのが「質の高い幼児期の学校教育・保育の総合的な提供」「保育の質的改善」「地域の子ども・子育て支援の充実」をバランスよく展開することである. 保育士確保のための対策検討が展開されているが, 待機児童解消のための保育士の量的拡充が主眼となり, 即効性を求めた対策となりがちで, 提供される保育や教育の質についての意識づけまで至っていない. 特に幼保連携型認定こども園においては,「保育教諭」という名称で幼児期の教育を視座に入れた保育が行われるものであり「質の高い幼児期の学校教育・保育の総合的な提供」の実践のための人材確保として検討されている幼稚園教諭および小学校教諭の活用は,多様性を持つ. また高齢者と幼児の触れ合い, 高齢者を社会の一員としてその持つ経験値の社会還元を図るなど, 多様な担い手による保育の意義についても提言するものである.

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