- 著者
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徳野 剛
- 出版者
- 天理大学人間学部総合教育研究センター
- 雑誌
- 総合教育研究センター紀要 (ISSN:1347975X)
- 巻号頁・発行日
- no.6, pp.9-15, 2007
銀行で割り引いた受取手形が不渡りとなった場合には,その銀行に手形の支払い義務の預金があれば同行相殺を頼む方法がある。最大判昭和45・6・24は,「相殺権を行使する債権者の立場からすれば,…受働債権につきあたかも担保権を有するにも似た地位が与えられるという機能を有する」とし,ついに無制限説をとった。しかし,同行相殺がどの程度認められるかの検討が必要となり,この点について述べた。