著者
浅岡 章一 福田 一彦
出版者
江戸川大学
雑誌
江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University
巻号頁・発行日
no.27, pp.329-334, 2017-03

様々な認知機能に与える乱れた睡眠習慣の悪影響は,多くの実験や調査によって明らかにされてきている。乱れた睡眠習慣と学業成績との関連も国内外を問わず多数の研究で確認されていることから,学校現場における睡眠教育の必要性も以前から指摘されている。しかし,学校現場における睡眠教育の現状においては不明な点も多い。そこで,我々は子どもの健康教育の担い手と考えられる養護教諭 (保健室の先生) を対象として,睡眠に対する正しい知識の有無と睡眠教育の現状に関する調査を行った。さらに睡眠の正しい知識の教育現場への普及方法に関する示唆を得ることを目的として,養護教諭が睡眠教育のために睡眠の専門家からどのような支援を必要としているのかについて「ニーズ調査」を合わせて実施することとした。調査の結果,養護教諭は睡眠教育の必要性を高く考えているが,実際に学校現場では睡眠教育を頻繁に実施できていないと考えられた。信頼できる情報を載せたWeb サイトやテキスト・スライドの必要性が高く評価されており,睡眠に関する正しい情報を収集し難い事が教育現場における睡眠教育の実施を妨げている一因と考えられた。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 小中学校における睡眠教育の現状と課題 : 養護教諭を対象とした調査の結果から(浅岡 章一ほか),2017 https://t.co/e81IjHWvxl 様々な認知機能に与える乱れた睡眠習慣の悪影響は,多くの実験や調査によっ…

収集済み URL リスト