著者
鈴木 貴史
出版者
東京福祉大学・大学院
雑誌
東京福祉大学・大学院紀要 = Bulletin of Tokyo University and Graduate School of Social Welfare (ISSN:18837565)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.115-122, 2015-03

19世紀後半の米国における筆記体書法であるスペンセリアン・ペンマンシップ(以下、「スペンセリアン法」)他人に読みやすい文字の美しさと、文字を書く速さの両立を目指した筆記体書法であった。しかしながら、従来のわが国における筆記体は、速記に重点が置かれ、非正規の書体として誤解される傾向がみられた。そこで本稿は、スペンセリアン法による筆記体書法を正確に理解することを目的として、その史的展開と基礎理論、(1)姿勢、(2)ペンの持ち方と動作、(3)形、(4)7原則の4項目について解説した。スペンセリアン法において、他人に読みやすく、美しい文字を書くことを徹底的に追及するという姿勢は、文字言語によるコミュニケーション能力の一つとして現代においても評価できるものであり、今後、筆記体の意義を再考するための一助となるものと考えられる。

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