著者
長尾 明日香
出版者
大阪市立大学大学院文学研究科 : 都市文化研究センター
雑誌
都市文化研究 = Studies in urban cultures (ISSN:13483293)
巻号頁・発行日
no.20, pp.3-17, 2018-03

植民地期都市行政へのインド人の参加を初めて可能とした「インド治安判事・陪審員法」(1832年)の成立は, インドにおける地方自治制度の端緒を形成し現代に至る議会制の重要な基盤の一つを構築したという意味で, 世界最大の民主主義国家といわれるインド民主主義にとって画期的な出来事であった。しかし, 現在に至るまで, 同法制定の経緯は明らかでない。本論は, イギリス議会において同法成立に尽力した議員の多くが, 1828年にボンベイで起こった最高裁判事連続暗殺事件の被害者の関係者(「ボンベイ判事の友」)であったことを指摘し, この暗殺事件の強い影響を受けながら同法が成立したことを明らかにする。この暗殺事件は,…

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