著者
西谷 尚徳
出版者
京都大学高等教育研究開発推進センター
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
no.23, pp.25-35, 2017

レポート・論文の評価では、学生の能力に見合った評価水準をどのように設定するかということが求められる。他方、教育的な課題は、学生がレポートや論文の性質を理解するために、能動的学修として書き方や書く要素を踏まえさせることである。本稿では、評価指標として知られるルーブリックを教育実践として活用し、学生の文章作成過程において「論理性」や「説得性」を意識させた。ルーブリックによって教員の評価指標を提示することで、評価の観点を学生に事前に理解させることができる。また学生が成果と評価結果とを対置し、自身の能力および到達度を鑑みることで自己評価や自己調整を促すことが可能となる。ルーブリックの教育実践の課題は、学生自身の意見や主張について省察させたり、支持しようと再考させたりといった段階的な養成を企図することであり、学生による成果および習得の客観的な認識と学修への実感を配慮することである。

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論文を推敲するために読み返しても「なんか読みにくいけど、なんでかわからないな」って思考停止しがちだったけど、ルーブリックがあると何が足りていないのか明確になるのかもしれない。 文章力養成のためのルーブリック活用の教育的意義の検討:授業実践から見る教育手法https://t.co/cI0MexlJsl https://t.co/6nPWlMSTjN

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