著者
野沢 福太郎
出版者
京都大学学際融合教育研究推進センター高大接続科学教育ユニット
雑誌
ELCAS Journal
巻号頁・発行日
no.3, pp.41-44, 2018-03

2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)は, 東日本大震災を引き起こし, 西南日本では今後数十年内に南海トラフ巨大地震が発生し, 西日本大震災が引き起こされると危惧されている. こういった巨大地震の発生予測は, 現状では困難とされているが, 日置(1)により, 東北地方太平洋沖地震発生40分前に電離層全電子数(TEC)異常が生じたと報告されている. TEC異常は様々な要因で発生するため, 地震発生前のTEC異常については地震発生との関連について, 依然議論が続いている. そこで, 本研究では, 日置(1)が指摘したGNSS観測点と衛星の一つのペアについて, 地震前後の20日間, および2011年を通して各月の11日のTEC変動を調べた. 結果として, 地震発生前を除いて, 同様なTEC異常は観測されなかった. しかしながら, 観測点・衛星ペア数や観測期間が限られているため, 巨大地震発生とTEC異常の関連について, 確定的なことは言えず, 今後更に検討すべき課題と考えられる.

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CiNii 論文 -  <論文・報告>巨大地震の発生と電離圏全電子数異常の関係 https://t.co/eNJbEhXMVt

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