著者
大西 好宣
出版者
千葉大学大学院人文公共学府
雑誌
千葉大学人文公共学研究論集 = Journal of studies on humanities and public affairs of Chiba University (ISSN:24332291)
巻号頁・発行日
no.36, pp.168-183, 2018-03

[要旨] 21世紀に入って以降、グローバル人材という用語が頻繁に用いられている。しかし、その意味するところは実に千差万別であり、人々がグローバル人材に期待するものも違う。そもそも、この用語が最初に登場した頃は、現在とは異なる意味合いで用いられていた。そこで本稿ではまず、これまでのグローバル人材の意味合いや用語に関する主要な定義、研究成果などをまとめて概観する。また他方で、現実の新聞記事に見るグローバル人材の報道内容がどのようなものかについても併せて比較検討する。その結果判明したことは、新聞が報じるグローバル人材は、英語や留学と関連づけたものが圧倒的に多く、従前の国際人に対するイメージと実は大差ない。教育関係者は本来、主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感といった21世紀型グローバル人材に必要な能力をいかに育てるかといった点に目を向けねばならないはずである。

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