- 著者
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田島 祐規子
満尾 貞行
渡辺 雅仁
- 出版者
- 横浜国立大学国際戦略推進機構
- 雑誌
- ときわの杜論叢 = The journal of Tokiwanomori (ISSN:2188739X)
- 巻号頁・発行日
- no.5, pp.41-88, 2018-03
本学では英語教育部を実施母体として、英語統一試験としてTOEFL-ITP テストが、2001年度より幾度かの大きな見直しは行われたものの、この間途切れることなく継続して行われてきた。試験が実施された過去17 年間を振り返り、この試験について報告書をまとめ今後の本学の英語教育上の指針としたい。本稿では、英語統一試験について以下の3 つの観点より分析を行った: 1) 導入とその経過、2) 統計分析、3) 再履修者の学習状況。これらの報告と分析により、この学内統一試験が本学の英語教育における中心的な意義を担っていることを明確に確認するものである。第1 章:横浜国立大学において英語統一テストが開始された経緯および経過と、平成13年度から平成28 年度までのその16 年間の具体的運用についての記録を記述している。そして、平成23 年度から本格的に始まったTOEFL Level 1 の各学部間の得点比較を最後に行い、次章のより詳細な統計分析へと橋渡しをしている。第2 章: 2011 年度から2016 年度のスコア結果をまとめた。毎年のように平均得点は伸びているが、まだまだ国際的な水準とは言えない。各学部に見合った指導を研究しつつ、より良い効果的な教育プログラムを目指していく必要がある。目的は、無論、学生たちの英語力を伸ばすこともだが、一人ひとりの将来を見据えた外国語学習への自律性を育てていくことにある。第3 章: 再履修者の学習分析より、現行のe ラーニングによる授業は、限られた人的リソースという点では経費上の効率性が高い。また、非同期的な学習を可能にするe ラーニングの特性ゆえ、学習者により多くの学習機会を与えている。しかし、e ラーニング学習成功の可能性は学習者の自律性に大きく依存しているので、この点が再履修者コースを完了して単位を取得する上での大きなハードルとなっている。