著者
齊藤 功高
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 = Bulletin of Living Science (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
no.40, pp.125-133, 2018-03-30

中国の憲法、刑法、刑事訴訟法に人権規定が導入されたにも関わらず、中国の人権侵害はどうして無くならないのか、人権侵害は、中国の法律上どのような根拠で正当化されているのかについて考察した。その結果、中国の法律には人権規定はあるが、人権の価値より、社会主義体制の存続、すなわち共産党の存続の価値の方が高位にあり、そのために、法律の曖昧さあるいは抜け穴を利用して、共産党批判を封じ込めようとしている。中国政府は、そのような法律の解釈を通して、公然と体制批判をする人々の人権を侵害し続けているのである。

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