著者
三上 訓顯
雑誌
芸術工学への誘い (ISSN:21850429)
巻号頁・発行日
no.19, pp.3-8, 2015-03-31

名古屋の街で実際に車を運転していると、大変走りやすい街路網が整備されていることを実感する。本稿では、そうした名古屋市の街路について概説している。実際には「名古屋走り」という言葉が存在するように、愛知県の交通マナーはかんばしいものではなく、また交通事故死者数全国1 位という記録もある。これを比較のため人口千人当たりでみると全国41 位であり、決して悪い状況とも言い切れない部分もある。そればかりか、戦後土地区画整理事業を積極的に進めて街路網を整備してきたことによる名古屋市の道の良さは、むしろこの街のアイデンティと呼んでもよいだろう。つまり「自動車都市」という他都市では容易に真似することができない大きな個性が名古屋市には存在する。愛知県は世界的な自動車産業の拠点でもあり、今後自動車とともに暮らすライフスタイルを踏まえた都市戦略を立案することも可能だろう。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 名古屋市のアンディティ「自動車都市」 : 交通事情と街路網の形成について(三上 訓顯),2015 https://t.co/QD4VLukXVI

収集済み URL リスト