著者
加藤 恵梨
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae Journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.19, pp.109-125, 2019-08-31

接続詞「ついては」とその丁寧形である「つきましては」は、ビジネス文書や手紙で多用される。その場合、それらはどのような機能と意味を有するのであろうか。本稿では、市販のビジネス文書文例集および『現代日本語書き言葉均衡コーパス』を用い、提示されているビジネス文書や手紙等を分析することにより、それらの機能と意味について分析した。分析の結果、次の三点が明らかになった。一つ目は、「ついては」および「つきましては」の機能についてである。それらが用いられるのは、文章中で主張したい点が二つある場合であり、より主張したい一点目を述べた後、一点目に付随して生じるお願いごと等(二点目)を切りだす際に用いられる。二つ目は、「ついては」および「つきましては」が表す意味についてである。それらは、「そういう理由で」と「そのことに関して」という二つの意味を有する。三つ目は、「ついては」が小説における会話文で使われる場合の機能や意味も、ビジネス文書などで使われる場合と同じであるということである。

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こんな論文どうですか? 接続詞「ついては」の機能と意味について(加藤 恵梨),2019 https://t.co/dsexPCRJhc 接続詞「ついては」とその丁寧形である「つきましては」は、ビジネス文書や手紙で多用される。その場合、それらはどのよ…

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