著者
星野 三喜夫
出版者
新潟産業大学附属東アジア経済文化研究所
雑誌
新潟産業大学経済学部紀要 = Bulletin of Niigata Sangyo University Faculty of Economics (ISSN:13411551)
巻号頁・発行日
no.44, pp.1-18, 2015-02

ルトワックの『The Rise of China』の「逆説的論理」(paradoxical logic)は抑止力の観点から貴重な示唆を与えてくれる。アジア太平洋の政治安全保障環境が大きく変化し、意図していない衝突の危険性が高まっているが、日本の主権や領土が脅かされつつある現状下、日本の平和と日本国民の安全を守るためには、一部マスメディアが企図するプロパガンダや情報操作に惑わされない視座が必要である。日本は、集団的自衛権行使のための諸法制を早期に整備し、日本の安全保障や外交政策を評価し世界標準の普遍的価値や利害関係を共有するアジア太平洋諸国、並びに同盟関係を有する米国との協調・協力関係を一層強化し、また不断の外交努力を重ねながら、危機管理の要諦である抑止力と不測の事態を回避する備えを強化すべきである。

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