著者
大庭 幸男 Yukio Oba
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
no.111, pp.39-57, 2020-03

英語の動詞は他動詞と自動詞に分類され、さらに自動詞は非能格動詞と非対格動詞に分類される。自動詞にはこれらの非能格動詞と非対格動詞の他に、中間動詞がある。本論文は中間動詞を伴う文(中間構文)の意味的な特徴と統語的な特徴を明らかにし、それに基づいてその構文の統語構造を提案することを目的とする。まず、自動詞の種類と特性を考察し、中間動詞の特徴を明らかにする。その後、中間構文と非対格動詞を伴う文(非対格動詞文)を比較しながら、中間構文の意味的な特徴と統語的な特徴を明らかにする。その結果、中間構文は他動詞文と同様に動作主が意味的にも統語的にも存在する、と主張する。そして、その主張に基づいて、生成文法理論のミニマリスト・プログラムの枠組みで中間構文の構造を提案する。

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