著者
片山 剛 千里金蘭大学 教養教育センター
巻号頁・発行日
no.16, pp.121-132,

人の心の機微を描いて他の物語の追随を許さぬ名作『源氏物語』には嫉妬の感情も随所に描かれる。たとえば、女性主人公と言ってもよい紫の上は何ごとにも完璧な人物でありながら、嫉妬深いところが欠点のように描かれる。しかし実はそれこそが彼女の個性であり人間的魅力でもあるともいえる。本稿では、嫉妬せざるを得ない人々の、その嫉妬ゆえにまた悩みを重くする姿が、物語をどのように深みのあるものにしているのか、そして嫉妬の描写が人物造型にどのように関わっているかを探ってみたい。

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