著者
玉井 建也
巻号頁・発行日
2021-03

石塚千尋氏の『ふらいんぐうぃっち』を取り上げ、日常生活の物語構造を解き明かしていく。既存の一般人が魔法を使えるようになる半面、敵対関係が構築されることの多い魔法少女作品や魔女の血筋であることへの懊悩を描く魔女っ子作品とは違い、自己を一般人と認識している主人公が非日常的な存在でありながらも日常生活を構築していく物語である。また日常系に対する一面的な解釈とも違い、時間的経過・成長側面を描いている。しかし必ずしも努力を推進しているわけではなく、大きな目標や目先の目的を設定するわけでもない。あくまで日常生活が構造化されていく。また作者の希求する日常性が、ツーリズムの一端として社会的認知されたアニメ聖地巡礼も誘発し、現実と物語が絡み合いながら読者の前に立ち上がってくる。

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CiNii 論文 -  物語世界と日常 ―『ふらいんぐうぃっち』を事例として― https://t.co/XEjB3775e4 #CiNii

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