- 著者
-
小川 健
- 出版者
- 専修大学情報科学研究所
- 雑誌
- 専修大学情報科学研究所所報
- 巻号頁・発行日
- no.97, pp.11-17, 2021-01
本稿ではMicrosoft Mathematics等の(統計用とは異なる)ソフトウェアにおける理論経済・経済数学の基礎教育への活用を取り上げる.特に生産量1変数の利潤最大化からホテリングの補題まで含めた比較静学の部分等は本来手計算を中心とした項目ではあるが,ソフトウェアを活用することで統計とは異なる用途の重要性が映し出されるし,統計的な項目などでもMicrosoft Mathematicsの視認性は単純だが実用性のある項目などに使い易い部分があり,Microsoft Excel等との使い分けができ相互に補完可能な項目である.また,時代の変化に伴ってMicrosoft Word等のアドインからスマホ版・オンライン版へとMicrosoft Mathematicsで重視される特性が変わってきたこともあり,GeoGebra等の類似ソフトとの比較も込みで取り上げ,コンピュータ経済学の復権の足掛かりとする.