著者
須藤 瑞代
出版者
京都産業大学総合学術研究所
雑誌
京都産業大学総合学術研究所所報 (ISSN:13488465)
巻号頁・発行日
no.16, pp.147-153, 2021-07-30

本研究は,1930 ~ 40 年代において,悪化する日中関係から距離をとり,改善の道を探ろうとする女性たちの動きについて,その意義と限界を考察することを目的とする。特に,東京朝日新聞社における初の女性記者・竹中繁と,彼女が中心となって組織した「月曜クラブ」と「一土会」に着目する。「月曜クラブ」は日本の女性知識人たちの勉強会で,そのメンバーの中から中国に対する理解を深めようという声が上がり「一土会」が作られた。「一土会」では,日中関係改善を女性によって成し遂げようとする意識が醸成され,地道な活動が行われた。今年度は特にこの「月曜クラブ」「一土会」についての基礎的な研究を進めた。

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